地中から採掘されるきれいな石。
人の手によってカット、研磨してキラキラと輝く宝石になります。
宝石の種類も様々で、色、大きさ、輝きはその宝石によって違いがあるのはもちろん、同じ宝石でも違いがあります。
古代から人々を魅了し、未来を生きる人々をも魅了し続けるであろう宝石の魅力いついて紹介していきます。
目次
そもそも宝石とは
宝石と言えば、ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドなど知っている方は多くても、1月~12月までの誕生石を答えられ方は少ないのではないでしょうか。
宝石に興味がある方なら、ご存じの方もいらっしゃるでしょう。
では、そもそも何をもって宝石というのでしょうか。
その定義は、希少性があり、見た目が美しく、モース硬度が7以上の鉱物のことを『宝石』と言うようです。
しかし、モース硬度が7以上ない宝石もあるようです。
定義の中でも、見た目の美しさが最も重要視されているようで、上記3つの定義を当てることはほとんどないようです。
天然宝石と人工宝石の違いは
天然宝石とは人の手が入っておらず、自然の中で自然にできた鉱物や岩石、有機物のことを言います。
ただし、宝石を美しく輝かせるため人の手によってカットや研磨される工程は除きます。
一方の人工宝石は天然宝石とは逆で、人の手によって造られた宝石です。
また、人工宝石は以下の『合成石』『人造石』『模造石』の3つに分類されます。
①合成石とは
合成石は自然界にある天然宝石を人工的に造った宝石で、天然宝石が持つ特性と構造はほぼ同じです。
最近の合成石は非常に出来が良く、天然か合成かの見分けが非常に難しく、鑑定機関にて特殊な機械で鑑別します。
②人造石とは
人造石は自然界に存在しない特性と構造を持った、人工的に造った宝石です。
有名なのはキュービックジルコニアと言われるダイヤモンドの人造石です。
これも合成石と同じく出来の良いのがあります。
③模造石とは
模造石は天然宝石の見た目や質感を似せて造った人工石で、プラスチックやガラスなどからできています。
有名なのはスワロフスキーですね。
張合わせというのもあり、半分天然半分模造など一部が天然で残りは模造という天然宝石に模造石をくっつけて造っています。
天然宝石の中でも分類される貴石と半貴石
これが貴石でこれが半貴石、という明確な基準という分け方はありません。
モース硬度が7もしくは7.5以上を貴石としていたようですが、人や国などによって違いがあるためです。
一般的な貴石とは、ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドの4つの宝石を指し、それ以外を半貴石ということが多いですが、貴石や半貴石という言い方も少なくなってきているようです。
世界4大宝石・5大宝石・7大宝石・8大宝石とは
一昔前までは世界4大貴石と言われていましたが、最近では5大貴石や7大宝石、8大貴石とも言われるようになりました。
ただ、5大、7大、8大は、貴石半貴石と同じく人や国、地域などによって違いがあります。
4大宝石・・・ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドです。
5大宝石・・・ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドに、アレキサンドライト、翡翠、真珠かオパールのどれか1つが加わります。
7大宝石・・・ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドに、アレキサンドライト、翡翠、真珠、オパール、キャッツアイの内3つが加わります。
8大宝石・・・ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドに、アレキサンドライト、翡翠、真珠、オパール、キャッツアイの内4つが加わります。
4大宝石はどこに行ってもほとんど違いはありませんが、先述したように5大、7大、8大は人や国、地域などによって違いがあります。
宝石の永久性
宝石の永久性とは、他の多くの商品とは違い数年~数十年という時間の経過があったとしても、腐ったり、サビたり、傷んだりすることもなく、先述した「見た目の美しさ」に変化が生じない事です。
その「見た目の美しさ」は太古の昔から変わらない存在で人々を魅了し続けており、これからの時代も半永久的に人々を魅了し続けることでしょう。
宝石の希少性
ダイヤモンドやサファイア、ルビー、エメラルドなど、天然宝石のほとんどは鉱物からできています。
自然の力を借りて何千万年から何億年の時間をかけて生まれてくる天然宝石もあります。
ここまで時間をかけて作られるものは、この世界には宝石以外存在しないのではないでしょうか。
人工宝石であれば、必要な量に応じて、必要とする期間までに造ることが可能で、これはほとんどの商品に該当すると言えるでしょう。
また、ダイヤモンドを例に挙げると、多くの場合、大型トラックいっぱいに積んできた母岩から採れるダイヤモンドの量は1カラットほどと言われています。
そこから質の良い悪いに仕分けられ、質の悪いダイヤモンドは工業用の研磨剤として使われるのですが、おおよそ80%ほどのダイヤモンドは工業用の研磨剤として使われ、質の良いダイヤモンドは残りの20%ほどとなります。
天然宝石は地球の地下深くで長い年月をかけて自然に作られるので、石油や金などと同じように限りある資源で、かつ、天然宝石として扱われるのは極々少量。
そのため希少性が高いわけです。
宝石の財産性
最近では投資目的で宝石を購入する人が増えてきているようです。
宝石は重量が軽ければ場所も取らず、運搬性や保管性に優れています。
更に、使わなければ汚れたり傷が付くこともなく、劣化することもありません。
そのため、流行り廃りで価格が変わることがありますが、よほどのことがない限りそこまで大きく変わることはないでしょう。
ただし、投資目的や資産としての宝石はどんな宝石でもいいのかというとそうではなく、天然宝石でかつ希少性が高い宝石に限ります。
人工宝石でも価値のあるものはありますが、天然宝石には劣ります。
最後に
過去から現在まで人々を魅了し続けてきた宝石。
天然宝石は希少性が高くて高価ですが、それゆえ、人類は人工宝石という宝石を造るまでになりました。
そして人工宝石には人工宝石の価値も生まれています。
貴石や半貴石、世界〇大宝石は人や国や地域によって価値基準が違うので様々です。
宝石はそれぞれいろんな魅力がありますが、その感じ方は人それぞれです。
人々が宝石に魅力を感じ続ける限り、宝石は宝の石であり続けるでしょう。