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コラム

ダイヤモンドの歴史


ダイヤモンドの原石

 

誰もが1度は聞いたことがあり、宝石と言えばダイヤモンドと答える人が多いのではないでしょうか。 

永遠の輝きを放ち誰もが憧れる宝石だと思います。 

 

ダイヤモンドを使ったジュエリーの代表格はブライダルジュエリーで、それ以外にも多くのジュエリーとして使われており、私たちにとって一番身近な宝石かもしれません。 

また、工業用の研磨剤やダイヤモンドカッターなど様々な用途で欠かすことのできない宝石のひとつです。 

今回はダイヤモンドと人類が歩んできた歴史について紹介していきます。

 

 

ダイヤモンドの名前の由来

光り輝くダイヤモンド

 

名前の由来は諸説ありますが、有力な説としてギリシャ語の『adamazein(征服できない)』 

がラテン語で『adamant』となり、否定を意味する『a』が取れて『diamond(ダイヤモンド)』になったとされています。 

その他には『adamas(無敵)』が由来という説もあります。 

 

このように日本でもダイヤモンドと呼ばれることが一般的ですが、実は和名も存在しています。 

ダイヤモンドを和名で表記すると『金剛石』となります。 

『金剛』とは金属の中で最も硬いもの、最も優れているなどを意味する仏教用語で、『金剛』に『石』を付けて‟金剛石”となりました。

 

 

初めてダイヤモンドが産出された国とは

 

ダイヤモンドが初めて見つかったのは紀元前のインドの河川でした。 

その頃のダイヤモンドは現在のような美しい宝石ではなく、ただの硬い石という認識でしかありませんでした。 

 

発見されてから1700年前後までインドが最大の産出国でインド石とも呼ばれており、ダイヤモンドはインドでしか取れないと思われていました。 

しかし、産出量に陰りが見え始め、ほぼ同時期にブラジルでもダイヤモンドが見つかったことにより徐々に衰退していきます。 

 

現在のインドでは世界各地で採掘されたダイヤモンドが集まる国へと変わっています。 

集まったダイヤモンドは国内で研磨され、ジュエリー用や加工用に分けられ世界各地へ輸出されています。

 

 

古代のダイヤモンドの役割

ダイヤモンドの指輪

 

現代のダイヤモンドは美しくカットされ輝く宝石としての地位を確立していますが、古代のダイヤモンドはお守りや魔除けなどの役割として使用されていました。 

 

古代ギリシャや古代ローマの人々は神が流した涙や星のかけらであることから魔力が宿っていると信じ、古代の王達は戦に臨むときダイヤモンドをちりばめた胸当を装備していました。 

また、ダイヤモンドを砕いた粉末を薬として治療に使われていたようです。 

 

宗教においてもダイヤモンドが使用されており、ヒンドゥー教では彫像の目にはめ込んだり、ユダヤ教では人を裁く際、対象人物の前にダイヤモンドを掲げて、ダイヤモンドが明るくなると無罪、暗くなると有罪と、判断するときに使用していました。

 

 

中世ヨーロッパのダイヤモンドは脇役の宝石であった

メレダイヤモンド

 

中世ヨーロッパでは、ジュエリーに使われる宝石はルビー、サファイア、エメラルド、真珠などで、ダイヤモンドは脇役の宝石として扱われていました。 

その理由として、当時は現在のように研磨する技術もなく、今ほど美しく輝かせることができず、ルビー、サファイア、エメラルド、真珠などよりも価値が低かったそうで、価格はルビーの1/8以下だったそうです。 

 

ただ、ヨーロッパの王侯貴族の男性たちはその頃からダイヤモンドの宝飾品を愛用していたようです。 

これは、古代から中世にかけて宝石はお守りや魔除けなどの効果があると信じられていたことから、この当時はダイヤモンドがその役割を担っていたのではないでしょうか。

 

 

15世紀以降注目されたダイヤモンド

・さまざまなカットのダイヤモンド

 

15世紀以前のダイヤモンドは男性のみが使用しており、権力の象徴でもあることから王様しか持つことを許されていませんでした。 

しかし、この掟を破った女性がいます。 

それがフランス国王のシャルル7世の愛妾であるアニェス・ソレルです。 

そこから王室の女性たちがダイヤモンドを身に着けるようになります。 

 

15世紀後半、研磨技術はベルギーの宝石職人ベルケムにより、ダイヤモンドをダイヤモンドで磨くという技術が発明され、テーブルカットやローゼンツカットというカットが生まれます。 

それをきっかけとし、以降も様々なカットが生み出され現在のようなダイヤモンドになり、世界中に普及していきます。 

 

もし、アニェス・ソレルが掟破っていなければ、今も男性しか身に着けていなかった可能性もあります。 

また、宝石職人ベルケムがダイヤモンドを磨く技術を発明していなければ、今ほどの価値がなかったかもしれません。

 

 

日本でのダイヤモンドの普及

ブライダルリング

 

日本は長きに渡り鎖国をしておりダイヤモンドが初めて登場するのは江戸時代中期、蘭学者の平賀源内が物産会で紹介したとされています。 

幕末になり海外との接点がある人物が帰国する際にダイヤモンドを持ち帰っていました。 

明治に入り、天賞堂というお店がダイヤモンドを初めて輸入し本格的に日本に入ってくるようになり普及し始めますが、第二次世界大戦時、ジュエリーや宝石は接収されダイヤモンドは日本から姿を消してしまいます。 

 

しかし、1965年に大沢商会という会社が日本初のダイヤモンドジュエリーブランドを誕生させます。 

翌年には世界的に有名なダイヤモンド供給会社のデビアス社が上陸し、ダイヤモンドは永遠の輝きというキャッチフレーズで日本国内にダイヤモンドが普及していきました。

 

 

最後に

 

ダイヤモンドは最も硬くカットによってその輝きを変える美しく憧れの宝石でもあります。 

今では考えられませんが、中世にかけてダイヤモンドの扱いは現代とは全く違う扱いで、男性のみ身に着けていたことは驚きではなかったでしょうか。 

 

また、インドは金(ゴールド)やIT大国というイメージでしたが、世界各国で採掘されたダイヤモンドが集まる大きな産業であることが分かったかと思います。 

それに紐づくかのように、初めて発見されたインドとダイヤモンドは切っても切れない関係であり、これからの時代もダイヤモンドとは関わり続けていく国であるでしょう。