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コラム

パールネックレスのお手入れ方法や切れてしまった時の対処法は


4種類のパールネックレスを並べてみた

 

パールネックレスは花嫁道具のひとつとも言われ、成人すれば親から「ひとつくらい用意しておきなさい」と言われた方も多いのではないでしょうか。 

それは成人すると、友人知人の結婚式、お子様の入学式や卒業式、お祝い事、大切な人との食事など、さまざまな場面で必要になってくるからです。 

しかし、普段着ける機会がないため、いざ着けようとしたら「真珠が傷んでいた」「糸が切れていた」と焦った経験をお持ちの方も多いようです。 

そこで今回はパールネックレスのお手入れ方法や切れてしまった場合の対処法について紹介していきます。

 

 

パールネックレスが傷む2つの箇所と理由

拡大して真珠の傷みを確認

 

パールネックレスが傷む箇所は2つあります。 

ネックレスを繋いでいる糸が傷む場合とパールそのものが傷む場合です。

 

 

糸の傷み

 

パールネックレスの繋ぎ合わせは以下の2通りになります。 

 

■糸を通したパールネックレス 

■ワイヤーを通したパールネックレス 

 

一般的には糸を通したパールネックレスが主流になっています。 

それは糸の伸縮によってしなやかなラインを出すことができ、より美しく身に着けることができるからです。 

ただし、糸は有機物であるため年月の経過とともに劣化し切れやすく、ワイヤーに比べれば強度は弱い素材となります。 

 

ならば、強度の強いワイヤーで繋ぎ合わした方が良いのでは・・・? 

と思われた方もいらっしゃるでしょう。

しかし、ワイヤーは糸とは違いしなやかなラインが失われます。 

さらに強度が強いがゆえ、折り曲げた際にワイヤーが曲がったり最悪の場合は折れることもあるようです。 

また、糸の場合は劣化してくると糸が伸びたりして何らかのサインを出してくれるものの、ワイヤーは錆びなどによって突然切れる恐れがあります。

 

 

真珠の傷み

 

天然真珠は真珠貝という生物から作られた宝石の一種で、川や海である水の中で採れます。 

水に浸けること自体は問題なく、強いて言えば定期的に保湿する必要があります。 

そのため、保管場所や保管方法が悪ければヒビが生じたり、表面の美しいテリが損なわれます。 

また、表面の層はカルシウム結晶で作り上げられているため酸に弱く、汗の付着によって酸化され色あせます。 

 

人工真珠はプラスチックやガラスなどの核を使い、その上から「パールエッセンス」というものを塗り上げて作られます。 

この工程を何回も繰り返すことによって、テリ、艶、光沢が増していきます。 

天然真珠とは異なり汗には強いものの、アルコールが入った成分には弱く、摩擦や衝撃を与えると表面の塗装が剝がれてしまいます。

 

 

パールネックレスのお手入れ方法

赤い布とパールネックレス

 

真珠は水に浸けても問題ありませんが、他の宝石のように中性洗剤や石鹸を溶かして布で拭き取ったり、超音波洗浄機で洗浄することはNGです。 

それに加えて、真珠を繋ぎ合わしている糸そのものが水に弱いため、水やお湯に浸して洗浄することもできません。 

では、どのような方法でお手入れすれば良いのでしょう? 

 

パールネックレスを使用すると汗が付着します。 

その状態でしまってしまうと時間の経過とともに劣化してしまいます。 

かといって、パールネックレスと布を滑らすように拭いてしまうと糸やワイヤーに負荷がかかってしまいます。 

使った後は柔らかい布などで一粒ずつ揉みこむように拭くことです。 

特に首の後ろ側のクラスプ(留め具)あたりは汚れが付着しやすいので注意深く拭いてあげましょう。

 

 

パールネックレスの保管方法

パールネックレスとさまざまな宝石

 

真珠のモース硬度は10段階中「2.5」で、これは多くの宝石の中でも非常に柔らかく傷や摩耗しやすいことを示しています。 

そのため、他のジュエリー製品と一緒に保管してしまうと、宝石同士が擦れ合い傷がついてしまいます。 

購入時についているネックレスケースがあるのであれば、そちらに入れて保管すると良いです。 

もし他のジュエリー製品と一緒に保管するのであれば、仕切られたスペースに入れ宝石同士が触れ合わないように気を付けましょう。 

また、変色の原因にもなるので直射日光を避け、ある程度湿度が保たれている場所で保管して下さい。

 

 

糸替えの目安

真珠を繋ぎ合わす糸

 

一般的なパールネックレスの糸替えの目安は、使用頻度や保管状況によって異なりますが、おおよそ2年~3年と言われています。 

しかし、年数にかかわらず糸が緩んできた場合は、早めに糸替えするようにしましょう。 

近年では化学繊維で作られた強度の強い優れた糸があります。 

こちらの糸は防水にも優れており、最低でも5年以上、普通に使えば10年ほど使えるようなので、購入する際はショップで糸替えの目安を確認しておくと良いです。 

一方のワイヤーは糸と比較すれば当然のことながら長持ちします。 

ただし、「錆びる」と言う弱点をもっているため、錆びてしまえばたちまち強度が低下してしまいますので、おおよそ5年に1度は交換することをおすすめします。

 

 

パールネックレスが切れてしまった時の対処法は

切れたパールネックレスの修理

 

パールネックレスが切れてしまえば真珠がバラバラに落ちてしまいます。 

たとえ全て拾ったとしても真珠そものもに傷がついてしまうこともあれば、玉を紛失しかねません。 

なので、普段使いする機会が少ないパールネックレスだからこそ、まずは使用前に状態のチェックを行っておくと良いです。 

 

では、実際に切れてしまった場合もしくは糸の緩みで張りがなくなった場合の対処法は以下の2通りになります。

 

■自分で修理する 

■専門の業者に依頼する 

 

まず自分で修理する場合は、糸やワイヤーを用意して時間さえあれば修理することは不可能ではありません。 

しかし、ものによっては「ノット(結び目)」と呼ばれる専門的な方法で作られていることもあれば、たとえ糸やワイヤーを通せたとしてもたるんで綺麗に仕上げることは難しいです。 

それに対し専門の業者の場合は、職人さんが綺麗に仕上げてくれます。 

また、玉を紛失していたとしてもネックレスに合わせた玉足しも行ってくれます。 

もし、お店に職人さんが常駐していれば1時間ほどで修理してくれる場合もあります。 

料金相場は糸とワイヤーどちらでも3,000円ほどで中には1,000円で修理してくれるお店もあるようなので、コストや時間、難しさを考え専門の業者に依頼することをおすすめします。

 

 

最後に

 

真珠は宝石の中でも特にデリケートなため、手入れ方法や保管方法が大切になってきます。 

ただ、適切に扱うことさえできれば愛着が湧くジュエリーとなり、結婚式などのフォーマルなシーンに限らず、カジュアルなファッションにも合わすことができます。 

そして、上品な艶のある個性的な輝きによって、きっとあなたの顔回りを明るくしてくれるはずです。