‟ピアスを着けたい”と思ったとき、まずすることと言えば、耳に穴を開けることです。
でも、耳のどの部分に穴を開けようか?痛くないのか?など悩んだり不安になったりしますよね。
反面、どんなピアスを着けようか考えると楽しくもなります。
今回は、初めてピアスをするために知っておきたい基礎知識をご紹介していこうと思います。
目次
基本的なピアス用語
ピアスには専門用語やパーツ名称、いくつかの種類がありますので紹介します。
【用語】
ピアスホール・・・ピアスを差し込む穴。
イヤーロブ・・・耳たぶ。
ピアッシング・・・穴を開けること。
ファーストピアス・・・穴を開けて初めて着けるピアスのこと。
【パーツ名】
ヘッド・・・飾りの部分で、正面から見えるパーツです。
ポスト・・・ピアスホールに差す軸の部分です。
キャッチ・・・耳の裏で固定して外れないようにするパーツです。
【種類】
スタッドピアス・・・もっともポピュラーで、ポストがまっすぐでキャッチを必要とします。
着け外しが簡単にできるので、ピアスホールへの負担が少ないとされています。
フックピアス・・・ポストがフックのように曲がっており、基本的にキャッチは必要ありません。
スタッドピアスは耳元で固定するのに対し、引っ掛けるタイプで耳元で緩やかに揺れるのが特徴的です。
また、キャッチと一体型になっているキドニーワイヤーピアスもあります。
フープピアス(リングピアス)・・・フープ(リング)状になっておりキャッチと一体となっています。
フープ(リング)からぶら下げたデザインなど種類も豊富です。
チェーンピアス(アメリカンピアス)・・・ポストと長いチェーンを繋ぎ合わせたピアスになります。
ピアスホールにはチェーンの部分を通します。
チェーンの通す比率を変えてオシャレに魅せることもできれば、左右違った長さで楽しむこともできます。
ピアスホールを開けるには
穴を開けるには自分で行う方法もあれば、病院やピアススタジオで開けることもできます。
自分で開ける
ピアッサーとニードルという専用の道具を使えば自分で開けることができます。
ピアッサー
分かりやすく言えば、「ファーストピアス」が備えつけられており、ホッチキスでパチンと紙を綴じる要領と同じで、耳たぶに挟んで穴を開ける道具です。
ただ、先端は尖っていませんので、突き刺すというより、耳たぶを押しつぶすように穴を開けます。
そのため,きれいな穴にならないことがあります。
ピアッサーには耳たぶ用、軟骨用、へそ・まゆ用などがあるので、間違えないようにしましょう。
また、16G(1.2mm)18G(1.0mm)といったサイズもあるので、自分に合ったサイズを選びましょう。
ニードル
注射針のように中が空洞になっており、先端が斜めにカットされ切れ味を良くするために加工が施されています。
ピアッサーよりも早くてきれいにピアスホールを開けることができ角度調整も可能です。
しかし、角度調整は知識やテクニックが必要です。
ニードルもピアッサーと同じくサイズがあります。
病院で開ける
初めてピアスホールを開けるなら病院がおすすめです。
主に美容外科、皮膚科、耳鼻咽喉科などで施術してもらえます。
‟痛いのが不安“と感じる方のため、局所麻酔をしてもらえる病院もあります。
開ける前にアレルギー検査をしたり、開けた後のケア方法も教えてくれるので、非常に安心です。
また、ファーストピアスが選べる病院もあります。
ピアススタジオ
ピアス専門店でピアスホールを開けてもらうことができます。
日本でピアスの穴開けは医療行為になっているものの、店員さんが医師免許を持っていないことがっあったり、無許可で行っているお店も存在しているようです。
そのため、トラブルが起きることもあるようなので、ピアススタジオを利用する場合は事前にきちんと調べてからにしましょう。
ファーストピアスについて
ファーストピアスとは、ピアスホールを開けてから穴が安定する約4~6週間の間ずっと着けておくピアスのことです。
ピアッサーの場合はファーストピアスが付属されており、病院では多くのファーストピアスを用意してくれていることもあるようです。
ニードルの場合、別で用意する必要があります。
ファーストピアスは金属アレルギーのリスクを軽減するため、24金の金メッキやサージカルステンレス、チタンなどの素材で作られたものを選ばれると良いです。
また、消毒のしやすさやピアスホールの安定のためポストは長めの太いものがおすすめです。
人によって耳たぶの厚さは違いますが、長さが8㎜、太さが1.2㎜のものが一般的です。
シンプルなデザインが多いので、好みのデザインを着けたくなるかもしれませんが、穴が安定するまでは我慢しましょう。
アフターケア
ピアスホールは安定するまで洗って清潔な状態を保つ必要があります。
安定するまでの期間はファーストピアスを着けっぱなしにしなくてはならないので、どうしても汚くなってしまいます。
面倒だから、大丈夫だろう、と何もせずに放っておくと雑菌が入ってしまうこともありますので、しっかりとアフターケアをしましょう。
では、アフターケアの方法です。
1.さっとピアス付近を洗い流し、お湯で濡らしたタオルや蒸したタオルで優しく挟んで数分間蒸らします。
2.蒸らし終わったら、石鹸を泡立て優しく洗います。
(痛みが無ければポストとピアスホールも洗いましょう。ただし、ピアスホールを開けて3日くらいは避けた方が良いです)
3.洗った後はシャワーなどでしっかりと洗い流しましょう。
4.ピアスを引っかけたりしないように気を付けながら、優しくタオルで水分をふき取りましょう。
水分が残っていると、雑菌が繁殖してしまうので、しっかり水分をふき取りましょう。
何らかの理由で外出中に取り外して洗浄するのであれば、消毒ジェルを使いましょう。
その場合、ピアスホールがまだ安定していないので傷口が開かないように気を付けなければいけません。
外すときより着けるときに傷つきやすいので、指先を水で濡らしピアスホールを優しくもみほぐしてからやると安全です。
ピアスのトラブル
ピアスホールは体からすると傷と同じなので、専用器具の取り扱い説明書をよく読んでケアをする、病院で開けた場合は医師の指示に従うなど、きちんとアフターケアをする必要があります。
それでも以下のようなトラブルが起こることがあります。
金属アレルギー
ピアスの素材もさまざまで、金属アレルギーが出やすいニッケル、コバルト、クロムがあります。
これらの金属は汗などに反応し溶け出し、人によっては過剰反応を起こし、皮膚がただれたり、かゆくなったり、真っ赤に腫れあがったりします。
日本人の10人に1人は金属アレルギーが発症すると言われているので、ピアスホールを開ける前には必ず病院で検査することをおすすめします。
もし、アレルギー発症を回避したいのであれば、アレルギーリスクが少ないとされている純金やチタンなどで軽減することはできます。
細菌感染
毎日洗っていても不十分だったりケアをおこたってしまった場合、細菌によって膿が出たりただれたりすることがあります。
場合によっては数年経ってから起こることもあります。
そんな時はすぐに病院に行って治療してもらいましょう。
また、ポスト部分が汚れたまま着けていたり、ピアスホールの大きさに合わないピアスを着けていると、細菌感染をする可能性が高くなるので気を付けましょう。
ピアスの埋没
キャッチの締め付けが強かったり、着けたまま寝てしまい圧迫されヘッドやキャッチが埋没してしまうことがあります。
自力で強引に引っ張ったりしてしまうと、傷口が広がり痛みを伴うリスクが生じます。
さらに、穴がカサブタで塞がる可能性もあります。
こんな場合は、病院で取ってもらうと安全です。
キャッチを着ける際はピアスホールから2~3mm空けて着けたり、寝るときには必ず取り外してから寝るように心掛けましょう。
最後に
ピアスホールを開ける行為は一人でも行えるので誰でも簡単にできます。
ただ、痛みであったり感染症リスク、金属アレルギーの有無など理解せず開けてしまうと、後々トラブルを起こす原因にもなりかねません。
そのためにも病院で施術してもらうことが一番の正解かと思われます。
無事ピアスホールが開けられても安定するまではご飯を食べるとき、お風呂に入るとき、寝るときもずっとファーストピアスを着ける必要があり我慢が必要です。
ケアを怠ることなく、きちんとした知識を持てば、ピアスというおしゃれアイテムをより一層楽しめることができるでしょう。