地球上には数多くの宝石が存在し、どの時代も人々を魅了し続けています。
その中でも“ダイヤモンド”は多くの女性を虜にしています。
それは永遠の輝きを放つ美しさや、憧れの婚約指輪に留められている宝石になっているからです。
しかし、ジュエリー製品の中には見た目が似ている石を留め、ダイヤモンドとして販売されているケースがあります。
そこで今回は自宅でもできる簡単な見分け方について紹介していきます。
目次
ダイヤモンドによく似た石とは
天然ダイヤモンドによく似た石を「偽物ダイヤ」と表現される方は少なくありません。
ただ、それらの石を販売すること自体は何ら問題はなく「偽物ダイヤ」という表現方法がそもそも間違っています。
「偽物ダイヤ」とは天然ダイヤモンドと異なる石を偽って販売した場合のみに使われる表現です。
それを踏まえ、ここでは天然ダイヤモンドの類似品として紹介していきます。
ジルコン
ジルコンは合成石と思われがちですが、ジルコニウムという物質がケイ酸塩化した鉱物で、要は天然宝石のひとつになります。
見た目の光沢がダイヤモンドに似ていることから、代用品として使われることは多いです。
ただし、産出量が多く希少性が低いため比較的安価で取引されています。
モアサナイト
モアサナイトは鉱物の一種でありますが、地球上で産出されることはごく稀です。
なぜならば、隕石に含まれている物質を含んでいるからです。
そのため、市場に出回っているモアサナイトのほとんどは合成石になります。
特徴としては非常に美しい輝きをしており、ダイヤモンドの2.5倍も輝くと言われています。
耐久性を示すモース硬度は「9.5」でダイヤモンドの「10」に次いで非常に高い数値です。
しかし、人の手によって生産コントロールができるため希少性は低く、価格はダイヤモンドのおおよそ10分の1ほどです。
ジルコニア(CZ)
キュービックジルコニアは人間がダイヤモンドに似せて作った合成石のひとつです。
さまざまなアクセサリーなどに使われているのでご存知の方も多いでしょう。
耐久性は「8~8.5」なので、ダイヤモンドと比較しても大きく変わりません。
美しさはダイヤモンドに匹敵しますので、パッと見ただけで判断するのは難しいです。
ただ、あくまでも人工的に作られた石であり天然石ではないため、安価で取引されています。
ちなみにキュービックジルコニアの英名は「Cubic Zirconia」で、頭文字をとり「CZ」と表記されるため、あたかもダイヤモンドの一種として「CZダイヤモンド」と表記し高値で販売されていることもあるようです。
ダイヤモンドの見分け方
ダイヤモンドと類似品を見た目で判別するのは非常に困難です。
ただ、素人であってもやや正確性が欠けますが以下の方法で見分けることは可能です。
息を吹きかける
もっとも簡単な方法で実践できるのは、石に息を吹きかけることです。
イメージ的にはガラス窓に息を吹きかけるとガラスが白く曇るのと同じで、その曇り方で判別できます。
ダイヤモンドと類似品では「熱伝導率」が大きく異なるので、ダイヤモンドに息を吹きかけると一瞬曇ったとしてもすぐ透明な状態に戻ります。
一方の類似品は息を吹きかけると透明な状態に戻るまで時間が掛かります。
水を垂らす
こちらも簡単にできる方法で、石に水を垂らし見分けます。
ダイヤモンドは疎水性(水と混ざりにくい物質)を持っているので、水をかけたとしても全体が濡れるわけではなく、玉状になり弾かれます。
なので、水を垂らし表面全体が濡れているような状態であれば、ダイヤモンドではない可能性が高いということです。
油性ペンを使う
ダイヤモンドは油分に弱い性質を持っています。
そのため、油性ペンを使うと跡が残ります。
逆に類似品であれば跡は残りません。
ただ、きれいに拭き取れないこともあるため、あまりおすすめはできません。
線を透かす
ダイヤモンドの屈折率は2.417と鉱物の中で高い水準となっています。
その屈折率を用いて、例えば紙に線を引いてその上にダイヤモンドを置いたとします。
すると、上から見るとその線が見えなくなります。
かたや類似品はくっきりと線が見えます。
ただし、この方法は指輪やネックレスの台座に留められている状態で確認することは難しいので、ルースの状態で確認する場合に試すと良いです。
品質を偽ったダイヤモンドも
いくつかの方法で天然ダイヤモンドと類似品を調べることは可能です。
しかし、天然ダイヤモンドの品質を偽り販売されているケースがあります。
まずはダイヤモンドの4C(カラット、クラリティ、カラー、カット)です。
この4Cは熟練した鑑定士しか見抜けないことを逆手に、グレードの低いダイヤモンドを高額で販売されていることがあります。
また、ダイヤモンドのカラーは無色以外にもさまざまなカラーが存在し、レッドやブルーのカラーは非常にレアとされています。
それにつけこみ、人為的に色を着色して天然カラーダイヤモンドとして売られている場合があります。
これらの品質については私たち素人で見抜くことはほぼ不可能です。
そのため、購入される際は信頼できるお店を利用したり、鑑定書や鑑別書が付属されている製品を購入すると良いでしょう。
最後に
自分のご褒美として購入した指輪やネックレスに留められているダイヤモンドを誰しも疑うことはないでしょう。
それもそのはずで見た目で判断することができないからです。
ただ、実際に類似品が「ダイヤモンド」として販売されていることも知っておいた方が良いです。
もし今お持ちのジュエリーに不安を感じたときは、今回ご紹介した方法を試したり、確実な方法で鑑定機関などに依頼されることをおすすめしておきます。